健康志向が高まる昨今、「外反母趾」もかなりの知名度になってきた気がしますが、「外反母趾」ってのは奥が深いものでして…..
意外に勘違いしやすい”外反母趾”
どうも、先日初胃カメラに臨んだスタッフのヤサクです。
今回はコラム回。
日々、接客に勤しんでいますと様々な質問を受けたり、あらゆる状況やトラブルに相対することがありますが、このコラムでは
よくあるご質問
や
よくある事
を取り上げていこうかなと思っております。
まぁ、靴屋あるあるみたいな感じで、「へー、ほー」と飛ばし読みしていただければと思います。
そんな今日のテーマは
「外反母趾」
と言っても外反母趾の記事なんてゴマンとありますんで、今更取り上げるのも面白くなので、まず
「外反母趾って何なのか知りたい!」
って方は、こういったサイトの記事をざっと読んでいただくと良いかなと思います。
んで、今回はちょっと角度を変えた感じで書いていこうかと思います。
ズバリ!
その足親ゆびの付け根の痛み、
外反母趾じゃないかも!!
「外反母趾が痛くて痛くて…」
と言ってご来店される方の中には外反母趾じゃなかったパターンもあるんですよねぇ。
外反母趾と言えば
親指の付け根が痛む
ことであまりにも有名。
しかし
同じような症状でも外反母趾じゃない場合があります。
さてそれはどういうことなんでしょう?
間違いやすい”親ゆび付け根の痛み”
外反母趾以外で「親指が痛い!」パターンをご紹介。
その1. 強剛母趾
”親ゆびの付け根の痛み”と言っても、
付け根の”横”が痛む”外反母趾”と比べ、
付け根の”上(甲側)”が痛むのが”強剛母趾”


付け根の骨が”横”に出っ張ってくる外反母趾と比べ、
付け根の骨が”上(甲側)”へ盛り上がってくるのが”強剛母趾”
です。
そう、骨がでっぱる向きが違うんですね。
そしてたいていの場合強剛母趾は、
親ゆびを反らすことができない・反らすと痛みが出る
のが特徴です。
長期間、小さい靴を履いてつま先が圧迫されていたり、
何らかの原因で骨格バランスが崩れ、親ゆびを反らす方向への動きが制限されてしまっている状態です。
柔らかすぎる靴など、ゆびの関節がぐにゅっと曲げやすい靴は逆に痛みが強くなりがち。
靴底がある程度固く、ゆびの関節を曲げずとも蹴りだせる靴が宜しいかと思います。
MBTとか
その2. 種子骨障害

親ゆび付け根の下には「種子骨」という小さな骨が2つありまして、そこに強い負荷がかかることで炎症を起こすことがあります。
なので種子骨障害の場合は、
親ゆび付け根の下に痛みがでます。
スポーツなどでの強い負荷がかかるというのは想像しやすいと思いますが、
激しいスポーツでなくても、土踏まずが通常より高い「ハイアーチ」という特徴の足でもなりやすいとされています。
ハイアーチは足に柔軟性がない、固い足であるパターンが多く、同じスポーツをしていても
地面からの衝撃を受け流せず炎症を起こしやすいという感じです。
今回みたいな書き方だと「外反母趾とは違う」という感じに読めてしまいますが、
外反母趾から種子骨障害に派生することも十分ありえます。
外反母趾は親ゆび付け根の骨が捻じれていくこともありますので、種子骨周りの筋肉や靭帯へのダメージが増えます。
なので、
外反母趾+種子骨障害を併発している
なんてこともあり得ます。
ハイアーチでもローアーチでも、アーチバランスをサポートするのが対策の1つと言えましょう。
それでも局所的な痛みを減らすならば、インソールの患部に当たる部分をくり抜いて、やわらかい素材で埋める加工なんかもやります。
その3. 靴擦れ

靴擦れとは、要は「こすれ」、「摩擦」による炎症反応です。
外反母趾のような関節包の痛みとは違い、皮膚炎症なのでそこに
物理的な力が加わっている
ということ。
・足に合っていない緩い靴
・紐をゆるく結んでいる
・そもそも留め具がない靴
などで靴の中で足が動き、靴との摩擦が起きるのが「靴擦れ」
よく履き口や踵なんかが靴擦れになりますが、親ゆびの付け根も骨が大きいので靴と密着し、動くと摩擦が生まれます。
靴をフィットさせて動かなくさせれば解決する場合は多いですが、
「私、足の幅が広いんだわ!」
と、大きな靴、広すぎる幅の靴を履くと、それこそ「外反母趾」になってしまうリスクが高まります。
というわけで、
外反母趾は “横”
強剛母趾は “上(甲)“
種子骨障害は “下”
に痛みが出やすいんですが、そもそも骨の異常ではなく、
”単なる摩擦”
の可能性も含め、見直していただきたいところ。
つっても人間の体というものは、なかなか教科書通りにならないこともありますので、あれこれ自己流でやってみるより、ウチの店みたいな色々やってくれそうな靴屋さんに相談してみるのがベストかと思います~
お分かりいただけただろうか…..?
以上、親ゆびの付け根に起こる3つの痛みの例を取り上げてみました。
あまりにもざっくりし過ぎて、手で千切っただけで作ったサラダみたいな記事になってしまいました。
専門家からすれば全然違うんですが、一般の方は区別がつかないと思いますので、間違った対処になってしまうかもしれません。
こんな記事を書いておいてアレですが、痛みがあれば自己判断せず、まずはお医者様。
つぎに靴やインソールの専門家の意見を仰ぐのが妥当かと思います。
あくまで「可能性は一つじゃない」という事をお伝えしておきたい所存。
それでは~
編集後記と言う名の”駄文”
先日、健康診断に行ってまいりまして、今回は初胃カメラに挑んでまいりました。
まぁ鼻~喉にかけての麻酔が辛くて、
「誤嚥を避けるために唾液は出し続けてください」
とアナウンスされたのですが、反射的に飲み込んでしまいそうになるのを制止するのが辛くて辛くて。
帰った後も1~2時間ぐらい感覚がなくてなかなかしんどかったです。
しかしちょっと発見だったことがありまして、僕はたまーに家で瞑想をすることがあるんですが、僕がやっているのは呼吸に集中するものでして。
この麻酔をして、検査するまでの待ち時間、肺をポンプのように動かして呼吸する感覚が如実に感じられたことはなかなかの発見でした。
呼吸系瞑想って、
「鼻から息を吸って、鼻の奥に風が当たる感覚を感じる」
というふうな説明をされることが多く、僕もそういう感覚でやってました。
しかしそれだとなんとなく、鼻の奥とか、喉周りの神経に集中していて、その周りの筋肉を使って呼吸している感覚になっていました。
腹式呼吸なのでお腹にも意識は向けるんですけどね。
それが麻酔でその感覚が遮断されると、
肺を膨らませた時に息を吸い、肺を縮めながら息を吐く
という肺の動きに集中することができる事に気が付きました。
冷静に考えると至極当然のことなのですが、内臓が動いている感覚を掴むのって案外難しくて、今回すごく良い体験をしました。
まぁ実際はしんどいんですけど、話のタネにそんな感覚を得るため一度は胃カメラをやってみるのもいいと思いますので機会があれば皆様もぜひ。
あ、胃カメラするときは検査後1~2時間は麻酔が効いてるので、予約するときはご飯の時間とか考えたほうが良いですよ!
それでは~
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